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コロナ対応、BCP、人材不足。課題山積みの職場環境が変わる「ハジメの一歩」始動!

ノーリフティングケア入門 朝日 信一郎  -  2023.2.14

こんにちは、アップライドの朝日です。

介護業界を悩ます課題は盛沢山ですね。
色々なご施設を訪問させてもらって、施設で働く方の声を聞かせて頂くと、本当に働くスタッフさんの努力によってサービスが継続されていることを痛感します。
コロナによって施設で行う業務も感染予防に割かれる仕事が増えたと思います。それに加え、「介護スタッフさんのご家族が感染して出勤できない状況になってしまい現場をギリギリでまわすことになっている」、「だから計画していた新たな取り組みを始めるために割ける労力がない」という声をよく耳にします。

ですが、日本の高齢化社会を支える私たちは泣いているだけというのは許されず、業務継続をいかなる場面でもできるようにBCP(災害などが起こった時でも業務継続ができる計画)を行うよう言われています。それを可能にするために少ないスタッフでも安全にケアの質を落とさないで運営ができるようICT化やロボット技術の導入をするよう働きかけられています。

感染も予防しつつ新たな取り組みもちゃんとしなさい!といわれている状況で、アクセルとブレーキを一緒に踏んでいる感じですよね。

たしかに色々なテクノロジーの導入により、職場の環境は改善をされていくと思いますが、今は考えている余裕がないという方々も多いのではないでしょうか。

そんな状況の中、皆様のために何かお役に立てる手立てはないか?と考え続けててきたアップライドから、今月より新たなサービス「ハジメの一歩」のご提供が始まりました。

 

職場環境改善がなかなか進まない理由は、「現状把握」と「ゴール設定」の難しさにあり! 

介護現場の職場環境を改善しようと新たに動き出すときに、かなり大雑把ですがこんな手順で計画をすすめているのではないでしょうか。

①計画立案、現状の課題を把握
②課題を克服するための目的や方策検討
③実施 研修や機器の導入

全部大変ですが意外に大変なのが①と②ではないでしょうか。
どのように課題を把握するか、集計するか、メンバーは誰にするかなどなど、色々な意見が交錯しますよね。
どんな計画もその意義をスタッフさんに理解してもらえないと先に進みません。
先にも書きましたがその労力をなかなか割くことができない。でもやらなければいけないという状況。。。。

そこで①の現状把握と②を簡単に実施できるようにしたのが、アップライドの「ハジメの一歩」です。

 

1ヶ月で、職場に潜むリスクや課題を科学的に見える化する 「ハジメの一歩」

私たちは介護現場の課題を科学的アプローチで解決できないかを考えてきました。
なぜかというと、介護現場の負担やリスクを測るものは今までアンケート調査が主流でした。ですが、アンケートはあくまで回答者の主観的な回答結果ですので、その結果だけでは意思統一を図る上で不十分だからです。例えば、入浴介助を負担と思っていない力自慢の男性職員がいたとします。たまたまそのようなスタッフさんが多く在籍している職場ならアンケートで入浴介助は特に問題がないと出ます。

このアンケート結果だけを信じてよいのでしょうか?

その介助方法を何年もそのスタッフさんたちは続けられるのでしょうか?

他のスタッフさんも同じようにできるのでしょうか?

そこで私たちがやりたかったこと。

実際に介護されているスタッフさんの身体にどのくらいの負担やリスクがあるのかを科学的に見える化することです。それを可能にするためにマルポスメジャーという腰痛計測機を開発しました。
マルポスメジャーとは、腰痛ベルトのような物の中にセンサーが入った計測機器です。それを装着して介護業務をして頂くことで、その方が業務中にどのくらい不良な姿勢をとっているかを計測します。不良姿勢をした回数や時間、どのような業務をしているときにその姿勢をとっていたかがグラフによって表示されます。

アンケート調査も重要です。アンケートは回答者の心理的なリスクを表すことができます。
簡単なWEBアンケートにお答えいただくことで私たちがグラフにより集計をし、スタッフさんが心理的に負担を感じていることを見える化します。

 

課題進むべき方向が見えれば、現場の空気も変わる!

「ハジメの一歩」は
アンケートでスタッフさんの心理的負担を見える化
マルポスメジャーで身体に与える物理的負担を見える化します。
心理的負担と物理的負担が見えることで、次に打つべき効果的対策がスピーディーに把握できるサービスです。

実際の流れですが

①簡単なWEBアンケートをスタッフさんにご回答頂きます。
②そのアンケート結果レポートを当社がご施設へ提出、その結果をふまえて、マルポスメジャーを装着して計測するスタッフさんを選定して頂きます。
③マルポスメジャーを装着して腰痛リスク計測
④マルポスメジャーとアンケート結果をまとめたレポートを当社が提出。

どこでどのような作業に負担やリスクがあるかを見える化し改善案もご提案します。

この4つのプロセスを1ヶ月間で行うことで、今後何に対して対策を打つべきかを的確に判断することができます。実際に「ハジメの一歩」を実施したご施設さんは、課題が見えたことはもちろんですが、バラバラだったスタッフさん同士の意見が、実際の数値を共有することで同じ方向に向かってまとまっていったことが、何よりの収穫でした。
もっとも時間と労力がかかることは、現場で働く皆さんの意識改革と、意思統一ではないでしょうか。
それが、科学的な数値を出すことで本当にスピードアップします。
健康診断の結果に文句言う人、あまりいないですよね(笑)それと同じなんだなーと感じました。

施設の職場環境を改善するための対策を悩まれている方がいらっしゃれば、この「ハジメの一歩」で、科学的な現状把握に着手してみてはいかがでしょうか。そして、その先の課題解決に向けて私たちも一緒に併走させて頂きたいと思っております。

 

※マルポスメジャーは腰痛リスクと考えられている腰の前傾姿勢とひねりの回数と時間を測定するもので持ち上げた重さは計測できません。医学的に認められる数値にはなりません。あくまで指標としてご提示するものです。

この記事を書いた人
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朝日 信一郎
介護リフトの可能性に魅せられ10数年。スタッフのコーチングから現場仕事まで日々奔走中。シャイですが情熱は人一倍。
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