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【マニアックが語る】介護リフトを初めて体験したご家族の反応やいかに!?【NHK山形放送あり】

レポート UPRIDE編集部  -  2024.5.08

皆さんこんにちは!
トランスファーサポートチームの栗原です。
私達の部署は3月が法人予算の関係で繁忙期になります。
昨年度も部署のみんな、また取引先の方々のおかげで一年をなんとか乗り切ることができました。
毎年思いますが、この繁忙期の忙しさをもう少しだけ、他の月に動かせたりしないかなぁ・・・って部署の管理者である私が考えなきゃいけない宿題が解決できません(;´Д`)
どなたか良いお知恵があれば、コソッと耳打ちして教えて下さい(切実

さて、そんな繁忙期の3月に私は山形県へお邪魔してきていました。
弊社の介護リフトトライアルサービス『サザンカ』を山形市にあります医療的ケア児や重度の身体障害がある子どもを対象とした療育施設バンビーナ松原 様にて導入していただいています。
実はこちらでの取り組みはNHK山形放送にて放送されました。
※NHK 山形 NEWS WEB 記事へ移動(記事内に動画あり)※

バンビーナ松原 様

取り組みの様子は記事と記事内の動画で非常にきれいにまとまっているので、是非そちらを御覧ください♪
そのため私のほうでは、NHKの取材につながった経緯をお話してみたいと思います。

褥瘡学会 在宅ケア推進協会とJASPAのコラボ企画『リフトのある生活委員会』

遡ること1年半くらい前から、私が所属する褥瘡学会 在宅ケア推進協会(以下:在宅協)で介護リフトを広めよう!という企画が立上がりました。
在宅協は褥瘡学会の下部組織で主に在宅ケアにおける褥瘡相談、対応の検討などに取り組んでいます。
主なメンバーは医師や看護師を始めとした医療職がメインですが、私のような福祉用具専門相談員やメーカーのメンバーも少なからず所属しています。
普段私たちは看護師やリハビリ職の方々とは多職種協業で一緒に働く機会があっても、医師の方々とはなかなかそのような機会がありません。
必然的に医師の方々は福祉用具、特に介護リフトなどについて知る機会がなかったりします。
そのため、医師の方々に福祉用具を活用した褥瘡ケアのお話をすると、非常に喜ばれたりするのです。
例えば、エアマットを使用して圧力緩和する方法や、人力で持ち上げずにスライディングシートを用いてズレ力(せん断力)を抑える方法などです。
これらのことは医師の先生方にも参考になる部分が多いようです。
今回はそんな流れの一環で、介護リフトの効果を知った富山県の塚田先生の発案からこの企画が立ち上がりました。
そして、介護リフトの普及となればメーカーの協力は必要不可欠ということで、日本福祉用具・生活支援用具協会(以下:JASPA)に声をかけ発足したものが『リフトのある生活委員会』となります。
今回私は在宅協の評議員としてこの委員会に参加しており、介護リフトを広めるための活動に参加しています。

リフトの体験を後押しする「リフトキャラバン隊」発足!

「リフトのある生活委員会」の理念は、ズバリ「利用者の自立支援と重度化予防」です。
私たちはこの理念に基づき、介護リフトの普及を通じて、介護する側とされる側双方の尊厳ある暮らしを応援しようと、2ヶ月に1回集まって、さまざまな議論を重ねています。
そんな中で発足したプロジェクトの一つが「リフトキャラバン隊」です。

リフトキャラバン隊は、まだリフトを使ったことがない施設や要介護者のもとへ私達専門職種やメーカーが訪ねていき、たくさんの人達にリフトを体験してもらおうという企画です。
今回、その第一回目として山形県のバンビーナ松原様のご協力のもと実施してきた内容をNHK山形の方に取材していただいた、という流れでした。

今回はアップライドが業者側ということで私のほうがお伺いして、3ヶ月×3台リフトトライアル『サザンカ』を用いて提供しています。
そのため3ヶ月の期間があるので、追加取材もして頂けるとのことなので続報が入ったら改めてお知らせします。

介護リフトは移乗のためだけの道具ではない

私は前職のキャリア含め高齢者介護の領域が専門のため、障がい領域でのサービス支援の経験はあまり多くはありません。
そのため、今回の体験会は非常に多くのことを勉強させて頂きました。
こういうと語弊がありますが、高齢者だとなかなか起きない変化が、障がい児のお子さんたちだと本当に短時間で見ることができたんです。

『介護リフトは移乗のためだけの道具ではない』
それが本当に身にしみました。
介護リフトを使うことで、身体状況が好転することだってあり得るという学び。
どういうことかというと、スリングシートで10分ほど乗り続けると緊張が緩むんです。
膝関節が緊張してしまい、数ヶ月以上座位保持具のフットプレートに足を載せられなかったお子さんが、リフト体験後には膝を曲げることができたんです。
スリングセラピーという概念は以前から知っていましたが、改めて提案していかなければならない体験なんだと学ばせてもらいました。
座位・臥位・立位、それに加えて中間位になる移乗位ともいいましょうか?
この刺激がここまで身体に良い悪い問わず影響しているんだと改めて考える1日でした。
これは高齢者だと発生しないわけではなく、ただ身体に反応が出るまでの時間が違うだけにほかなりません。
日々の刺激が身体に及ぼす影響は非常に大きく、だからこそ意識して関わり方を変えることが重度化の予防につながり、自立支援へとつながるのだと確信させてもらった体験でした。

看護師、理学療法士とともにスリングセラピー実践中

知らないモノをほしいと言う人はいない

また、是非動画で見ていただきたいのが、体験会に参加された保護者の方々の意見と表情です。
皆さん、非常に深い愛情をもってお子さんのことを考えて日々過ごされているんです。
また、介助を受けるお子さんのほうも自分の介助がお母さんの身体的負担になっていることに、心を痛めている様子が見て取れます。
けれども、リフトを知らないがために自宅で検討しようとは思ったことがなかったそうです。
実際に体験会に参加されたご家族から早速、家でもリフトを考えたい、というご相談が入っているとも伺っています。
必要な方々へ情報を届けることがまだまだ足りていない、この問題はなんとかしなければならないと心から思いました。

さいごに

今回のリフトキャラバン隊の企画を通じて、介護リフトを始めとした、まだ浸透していない福祉用具をたくさんの方に知ってもらう努力は常にしなければならないと反省をしました。

私個人の思いだけではなくアップライドでは、この4月より事務所となりのスペースに「UPRIDE STUDIO」を体験・情報発信のスペースとして開設しています。
また、日本ケアリフトサービス株式会社でも「SOEL COMMUNITY」としてユーザー同士の交流会、また成果の報告・共有の場を始めています。

少しでも良い社会になるよう、一層邁進してまいりますので、是非この記事を読んで介護リフトを体験してみたい!という方はアップライドまでお問い合わせください!

ノーリフティングケア
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