こんにちは!
ライフサポートチーム髙木です。
唐突ですが、みなさん「HCR」ってご存じですか?
正式には「国際福祉機器展」(International Home Care & Rehabilitation Exhibition)
といいます・・。
あ~っ!!待って待って!!今、漢字と英語の羅列を見て、重い内容だと思って違うページに
行こうとしてません???
ちょっと待ってくださいね・・ざ~っくりと言い直すと年に1度の「福祉用具の大きなおまつり」かな??
車の世界で言ったら「モーターショー」??
直近はコロナ禍により、中止や会場縮小などもありましたが、コロナ禍前の2019年には、
海外メーカーも含め500社以上がブースを出していて、3日間の開催で10万人以上が来場した、
知る人ぞ知る福祉用具界の超ビッグイベントなのです!
今回は、そんな「HCR」と「福祉用具専門相談員」の間で毎年繰り広げられている、
誰も気にしないような、地味~な戦いについても書いていってみようかなと思います。
介護従事者でなくても!誰でもウェルカム「HCR」!!
毎年行われている「HCR」ですが、なんだか近寄りがたい雰囲気がありますよね~。
自分も現在の仕事に関わるまでは、「聞いたことが無い!」のが正直なところ。
「国際福祉機器展」という名称がわかっても、
なんか小難しそうであまり興味を持てなかったのが記憶にあります。
でも1回行ってみると、印象は大きく変わりますよ!
実際に2021年開催の来場者区分で1番多かったのは「一般」区分の方々だったようです。(おおよそ全体の1/3)
申込時に「一般」「行政」「福祉団体」「福祉施設」「在宅サービス」「病院」「製造業」などなど
細かな区分を選択し、会場では区分に応じたシールを胸に貼ることになります。
福祉用具専門相談員になってはじめての「HCR」に、な~んにもわかっていなかった自分は、
何を血迷ったのか「福祉団体」と選択してしまい、出展メーカーの方々から、
全然わからない内容の質問を受けまくり、自爆した恥ずかし~い過去があります。
今考えてみると、出展しているメーカーの方々は、来場されている方のシールの区分を見て、
どのような話し方をするのかまで、ちゃ~んと考えていたんですね。
はじめて来場される際は、それだけご注意ください!(^^;)
「一般」区分でしたら、きっと出展メーカーの方もわかりやすくお話してくれると思いますよ!
「HCR」で私たち「福祉用具専門相談員もアップデート」!
「HCR」と私たち福祉用具専門相談員とはどういった関わりを持っているのかについて少し触れて
介護保険制度上で求められる福祉用具専門相談員の役割とは、
利用
専門的知識に基づき相談に応じることや情報提供を行うこ
また調整、指導、修理などを行うことが主となります。
福祉用具は、年々新しいものが増えており、私たち福祉用具専門相
アップデートが必要なのです。
極端な話、1年前に解決不可能だった課題が、新たな福祉用具の登
解決に導かれるケースすらあり得るんです。
前回のHCRから1年間、私は、さまざまなご相談を頂き、とても
残念ながらそうでないケースも
だから、少しでも今残っている課題を良い方向に持って行ける機能
情報を集めることができる貴重な場と
おっ!これはいいぞ!!・・・でも。
そんな中、自分が考えていた課題がクリアできそうな福祉用具を見
嬉しくて嬉しくて興奮のあまり鼻の穴が広がりそうになることがあります
だけど、ここで見つけただけで、安心はできません!
なぜなら、いいな~と思った福祉用具が、すぐに利用者様の元に届けられるとは限らないからです。
「HCR」はメーカーさんが新たな福祉用具を宣伝する場でもあるた
「HCR」の場にあるのは販売を予定している紹介用試作品で、
一般の販売は何ヶ月か
レンタルの場合は、さらに複雑で・・・。
まず、メーカーさんが、レンタル品を取り扱う卸元さんに営業をし、
そのメーカーさんの福祉用具をレンタル品として採用してもらう必要があります。
その上で、レンタル品の卸元さんと弊社のような福祉用具事業所が個々でレンタルの契約をしていることが
必要になってきます。
よく「HCRで見たんだけど、取り扱いありますか?」という内容のご質問を頂くことがあるのですが、
上記のようなことが複雑に絡み合い、なかなか市場に出回るまでには時間が掛かってしまっているのが、
実情ではあります。
ただ、そんな状況をただボーっと見ている訳にはゆきません!!
一福祉用具専門相談員として小さな働きかけではありますが、
メーカーさんには、弊社と契約をしている卸元さんを紹介し、卸元さんには取り扱ってほしい福祉用具として
プッシュをします。
カタログでは、わからない「使用実感」を体験しよう!!
過去、私が「HCR」に来場後に会社に報告したこと。
①福祉用具専門相談員1~3年目:
髙木「たくさん新しい福祉用具のカタログもらってきました!」
これ論外でした。今考えると恐ろしい・・。ただのカタログ収集班ですね。
②福祉用具専門相談員4~6年目:
髙木「〇〇という福祉用具、こういう動きが出せるので良さそうでした!」
上司「どんな病気のどんな症状を想定しているの?」
髙木「え?・・・。」
いや~進歩のないやつですね・・。まだ、行って帰ってきてるだけ感がぬぐえません。
何をしに行っているか、本当のところ理解できていなかったんでしょうね・・。
実際、現在のように具体的なシーンを考えて来場するようになったのは、7年目あたりが初めてかもしれません。
最初に自分でも違いを感じたのは、展示されている手すりを、とある利用者様の体格や動きを想定して
体験したところからでしょうか。
握力のこと考えるとグリップが太すぎるかなぁ・・とか、
性格のこと考えると、ちょっと滑りやすそうで怖いわ~って感じられるかなぁとか深いところまで考えていたら、
その利用者様のことだけで半日以上回っていました。
メーカーのブースの方々も、具体的な症状などをお伝えしたら、とても親切に熱意をもって応えてくれました。
その結果、その製品を後日利用者様にご紹介し導入に至りましたが、それこそが私にとって、HCRという「実体験できる場」の価値を本当に理解した瞬間だったのだと思います。
もし、みなさんが「HCR」に来場されるようでしたら、ぜひ展示されている福祉用具を「体験」し、
メーカーの方々の、その「福祉用具にかける想い」を聞いてみてください。
そして、ブース内であやしい動きを繰り返している人間を見かけたら声を掛けてください!
きっと私です(^^;)
今年も「HCR」の熱い秋がやってきます!!
したらね~!!