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高齢者の人としての【尊厳】を守る為の福祉用具

ふくせんのおススメ 長谷川幸司 2024.9.06

皆さんこんにちわ。ライフサポートチームの長谷川です。

今年の夏も猛暑が続きましたがいかがお過ごしでしょうか?

暦の上では夏も終わり、秋の行楽シーズンになってきましたね。

今回は在宅生活での【排泄行為】の問題についてお話しさせて頂こうと思います。

 

【排泄行為は人の尊厳のひとつです。】

今回は高齢者の人としての【尊厳】を守るケア、特に【排泄行為】についてお話しさせて頂きます。

普段ご利用者様と接している中で、【排泄行為】に関する問題についてご相談をお受けいたします。疾患が起因の排泄障害や麻痺・下肢筋力低下からトイレへの移動や便座での立ち座り動作が困難になってしまうなどそれぞれです。ほとんどの方がトイレ内に手すりを設置したり、トイレまでの動線上に手すりを設置することで、ご自宅のトイレで排泄できるようになります。

在宅生活を送る上で、【排泄行為】はとても重要なことです。今までひとりでトイレまで行ってできていたことを、今日からベッド上あるいは居室の中でポータブルトイレを使って排泄してくださいと言われてもすぐに受け入れる事はできないでしょう。

なぜなら【排泄行為】は人の尊厳に関わる事だからです。

 

【皆さんにとってトイレとは?】

少し話は反れますが、私の前職の旅行業・観光業の経験からトイレについてお話しさせて頂きます。皆さんが外出先でトイレを使う際、トイレ自体や回りの環境を気にしませんか?

旅行の際に泊まるホテルや食事をするレストランのトイレ、観光スポットにある公共トイレが汚れていたり、周りの音が筒抜けな造りのトイレだったら入るのをためらいませんか?特に女性のお客様は気にされると思います。どんなに良いホテルの部屋でも、どんなにおいしい料理が食べられるレストランでも、トイレに問題があるとそれだけで評価は下がってしまい、リピートしたいと思わなくなってしまうんですよね。

男性の排尿行為は元々個室利用ではなく横並びで行っているのもあり、女性よりは抵抗感が少ないですが、排便行為はさすがに音や臭いは気になりますから個室になってますよね。
健康な時には気にしていたトイレでの排泄を、介護生活になったからとすぐにベッド上での排泄や居室の中のポータブルトイレでの排泄に変更するには抵抗があると思います。

やはり【排泄行為】は人としての尊厳に関わることで、排泄行為はできるだけトイレで行いたいと思う方がほとんどだと思います。

 

【シャワーキャリーを活用してご自宅トイレで排泄できる!】

では、立位が困難なためにトイレまでの移動や服の着脱ができないご利用者が、自宅トイレでの排泄を強くご希望されている場合は、どんな解決策があるでしょうか。今回はそのようなご利用者のご希望に沿う形で導入決定となった福祉用具についてご案内させていただきます。

皆さんは入浴介助に利用するシャワーキャリーはご存じの事と思います。通常シャワーキャリーは入浴の際に利用するものですが、一部にはトイレへ移動し、そのまま便座をまたぐ形で差し込み、排泄ができる商品がございます。

        

[通常型シャワーキャリー]    [トイレも使用可能なシャワーキャリー]

トイレも使用可能なシャワーキャリーは後部フレーム部分が空いており、後ろ向きに便座へ差し込むことが可能です。アームサポートも内側に90度回転する事で排泄姿勢の保持も可能です。

こちらの商品ですと立位が取れないご利用者様でもご自宅トイレでの排泄が可能になります。

もちろん本来の入浴介助での使用の他、お風呂場での陰部洗浄にも使えますので、【排泄行為】という人の尊厳を守ることもでき、介助者の負担軽減にもお役に立つと思います。

これからもご利用者様本人やご家族様のご希望に沿うご提案をさせて頂きます。

 

この記事を書いた人 長谷川幸司
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元旅行会社にて航空券予約や営業を担当。亡父がパーキンソン病を発症し、介護ベッド等の福祉用具貸与サービスを利用。福祉用具を利用する事で出来なくなった事が出来る様になり、介助者の負担軽減できる事に感銘し、この業界に転職。他界した両親に親孝行をしきれなかった分、ご利用者様の手助けをしていきたいと思っています!
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