×
マガジン一覧  /  スタッフコラム  /  背中を押してくれた「ひと」~在宅介護とノーリフティングケア~
#44

背中を押してくれた「ひと」~在宅介護とノーリフティングケア~

スタッフコラム 高木仁志  -  2022.9.29

みなさん、こんにちは!

ライフサポートチームの髙木です。

今回は、いつも扱っている福祉用具のことではなく、人と人との関わりについて書いてみようかなと思います。

 

自分が考える「福祉用具専門相談員」とは・・・。

 

以前に書いたアップライドマガジンでも触れましたが、

私は「福祉用具専門相談員」という肩書きで毎日活動をしています。

「福祉用具専門」と入っているので、どうしても「専門的な福祉用具の人」

というイメージが強いかもしれませんね。

ただ、自分としては後半の「相談員」という部分を大切にしたいと常々思っています。

もちろん福祉用具の知識は、私たちの仕事にとって大切なものです

ただ、その福祉用具を通して、ちょっと大げさに言うと利用者様の人生に関わってゆくため、

捉え方によっては、人対物の関係ではなく、あくまで人対人の関係なんだろうな〜と思うわけです。

これは、ここ数年で自分でも薄々感じている変化だと思っています

以前は、「もの」を主体に考えすぎてしまうあまりに、目の前にいる「ひと」の考えを汲み取りきれず、

相談を受けた「こと」に対して思い悩んだ末にちょっとズレた方向性に進みそうになることもありました。

その度に先輩が引き戻してくれていたんです。

決して「どんな相談でもやってこい」なんて、今でも自信があるわけでもありませんが、

当時に比べれば半歩くらいは進めたのかもしれません。

今があるのは、当時、福祉用具専門相談員としての方向性を見失いがちだった自分を支えてくれた

先輩のおかげです。

これもきっと「ひと」の持つ力なんだと思います。

 

僕の背中を押してくれた「ひと」

 

さて、ここからは、今年に入ってからのお話し。

とある場所で出会った理学療法士さんとのことです。

元々福祉用具のお仕事を頂いていたところの前任の理学療法士さんが退職され、

後任として配属されたという、ごくごくありふれたスタート。

それからしばらくは、前任の方と同じように、一緒に福祉用具の相談をし、提供を行う日々。

ある日、いつもの福祉用具相談の流れからの雑談で、

その理学療法士さんが以前は、高知県で働いていたことを知ります。

高知県といえば、言わずもがなノーリフティングケアで知られた下元先生のお膝元。

(下元先生のことをご存知ない方は、こちらもどうぞ→リンク)

もしかしてと思い、「ノーリフティングケア」にかかわることについてお話しをしてみました。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~以下、高木が話したことだと思ってください~

 

ニュースなどでもご覧になったことがあると思いますが、今、日本は高齢化が進んでいます。

在宅介護の世界では介護する側の高齢化に伴い、介助を行う「ひと」が少なくなってきている、

いう課題があります。

介助を行う「ひと」が年齢を重ね、体力が落ちてしまったり、膝、腰、肩などを痛めてしまい、

極端なケースでは、ご本人は元気なのに、介助を行う「ひと」がいなくなってしまうことで、

在宅生活の継続を断念するという悲しいことも起こってしまっています。

ここで「介助するひと」と表しているのは、ご家族だけを指しているのではありません。

例えば、馴染みのヘルパーの方。

ご家族などに代わって、多岐にわたり身の回りのサポートをしてくれる、

介護保険サービスではとても大切な仕事です。

しかし、その分、身体にかかる負担も大きく、心身が疲弊し、職を離れざるを得ないことも多くなっています。

馴染みの方であればあるほど、生活に密着しているため、

ヘルパーの方が抜けてしまった生活への影響はとても大きなものになるかもしれません。

 

ご本人「住み慣れた我が家で最期までくらしたい」

ご家族「最期まで家で看取ってあげたい」

通じ合ってきたはずの「想い」・・・でも、

ご本人「家族には迷惑をかけるわけにはいかない、、、」

ご家族「もう体力も気力も限界、、、」という、

相反する想いが交錯することが在宅介護の現場では起きているように思います。

福祉用具専門相談員として何とかしたい!

でも、福祉用具専門相談員のくせに介護リフトを出すケースが少なくて、正直なところ自信が無い・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そんな情けない話をしたように思います。

話を聞いた理学療法士さんは、笑って、

「最初はみんな同じですよ、繰り返し使うことで慣れるんですよ!

一緒に「ノーリフティングケア」広めてゆきましょう!」って言ってくれて、

本当に心が軽くなりました。

ありがとうございます!

 

miracle!!

 

後日、、、、その理学療法士さん、どうも当社のホームページを見てくださっていたようです。

そして、驚愕の一言

「私、アップライドさんのホームページに載ってますよ」

髙木「へー、、、えっ?」

慌ててホームページを開いて探してみると、、「あ、いる」

小さな国とはいえ、今まで全く関係がなかったのに、いつのまにか偶然に仕事を共にし、

図らずもうちのホームページに載っているというmiracle!

きっと自分が数年前の「ひと」だったら、雑談する余裕なんてなかったから、

理学療法士さんが高知県で働いていたことなんて聞けなかったよなぁ、、、。

そもそも、自分が数年前の「ひと」だったら、大して本質もわからないまま、

見栄を張って、介護リフトのこと話してダダ滑りしてたんじゃ・・・・・。

うちの会社が「ノーリフティングケア」という「こと」に取り組んでいなかったら、

何も知らずに過ぎ去っていたかもしれないんだよなぁ、、、

これは、きっと何かのご縁だ!

 

何だか、今から・・・・・・

 

「ひと」+「こと」に、うちの会社の「もの」が掛け合わさったら、いったい何が出来上がるんだろう。

単純に足したり掛けたりした答えとは、まったく違う答えが出たら面白いと思いませんか?

今はまだ、ぜ〜んぜん何かを成し遂げたわけではありません。

でも、きっとこの「miracleな出会い」が誰かの、、、自分にとっても意義のあることになるのではないか、

と信じて、今は、たくさんワクワクしています。

なんか、今回はちょっとファンタジー小説みたいな感じになってる・・・。

まぁ、ちょこっとは、福祉用具専門「相談員」っぽい内容だったかな?

(・・・・・・「おい、お前が相談のってもらってるじゃないかっ!」)

 

「・・・・。」  したらね〜  (^O^)/

 

理学療法士さんへ:たくさんお話して順序がよくわからなくなっている部分もあります。ごめんなさい m(__)m

この記事を書いた人
アバター画像
高木仁志
外食産業に15年従事し、東日本大震災を機に困っている方のお手伝いがしたいと一念発起。福祉業界に足を踏み入れる。プライベートでは、小学生と保育園児の長次男に振り回される、ラーメンが好きなおっさん。
Social Share Buttons and Icons powered by Ultimatelysocial