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40代でのジョブチェンジ~旅行業界から福祉用具業界へ~

皆さんこんにちは!ライフサポートチームの長谷川です。
私自身、福祉用具の仕事は7年目となります。その前までは20年以上にわたり旅行業界に属しておりました。
そんな私が、なぜ旅行業界を離れて、福祉用具の仕事を始めるようになったか順にお話ししていきたいと思います

父の介護をきっかけで初めて知った介護サービスの「支える力」

初めに旅行業界に入りたいと思ったのは、単純に「旅行が好き」なので好きな事に関わる仕事がしたいという理由からでした。
それと学生時代から「自分が何かをしたことで相手が喜んでくれることが嬉しい」という事を自覚したのも大きく、サービス業でもある旅行業界を目指すようになりました。

ニューカレドニア島・ヌメアにて

私自身旅行に行こうと思った時、現在のようにインターネットで旅行情報を調べるのではなく、かの有名な「地球の歩き方」、「るるぶ」などの旅行情報誌や旅行会社のスタッフからのおススメなどを参考に計画を立てていました。
そして自身が行ったことのある観光地のみどころやその土地のおススメの食事などをお客様にご紹介し、そのお客様から「行ってよかった!」「楽しめた!」などの感想を頂けるのが嬉しく、やりがいにもなっておりました。

旅先では趣味の一眼レフカメラで現地の風景を撮影するのも楽しみでした。

そんな中、2009年頃から父がパーキンソン病を発症し、年々身体が動かなくなっていきました。
パーキンソン病発症後、すぐに介護認定を受けて訪問看護や訪問入浴の訪問サービスやデイサービスやショートステイなどのサービスを利用し、介護保険適用で介護ベッドや車いすのレンタルや住宅改修工事での手すり取付工事を行なったりしました。
母が小柄だったので車いすへの移乗や入浴介助などは全くできず、その時初めて老々介護の大変さを目の当たりにしました。

同時にケアマネージャーを初め、訪問看護・訪問介護・福祉用具レンタルなどのサービスがどれだけ本人の助けになり、家族の負担を軽減してくれるかを思い知らされました。
それまでは街中で車いすを見ても「単なる足の悪い人が利用する交通手段」というくらいにしか思っていませんでしたが、介護ベッドや車いすを借りられる事で、安心して介護生活を継続でき、精神的にも楽になるんだと思うようになりました。
父の件で介護業界の事を知る事となりましたが、私自身は別な所に住んでおり、ケアマネージャーやヘルパーの仕事については見る機会がなかったため、そちらのサービスより普段利用している福祉用具の方に心惹かれました。

                         

「両親を支えてくれた福祉用具で、私も誰かを支えていきたい!」

実父が介護生活を送るようになって3年後、2012年に父が他界しました。
当時まだ旅行会社に勤務していましたが、その後私が属していた部署の閉鎖を理由に退職。
その頃から航空券予約やホテル・旅館の予約等もインターネット予約でできるようになり、旅行業界自体に人員削減・規模縮小の波がきておりました。旅行会社への転職は諦め、同じ観光業として群馬県水上温泉の温泉旅館の営業職へ転職しましたが、こちらも諸事情により退職する事となりました。
次の転職先を探す際、年齢的な問題で未経験の業界に入れるのかという不安はありましたが、以前から関心が残っていた福祉用具の仕事をやってみようと一念発起しました。

福祉用具レンタルの仕事は自分の両親の助けになったように介護で困っている方の支えになり、「自分が何かをすることで相手が喜んでくれる」という想いにも合致していたので、この職種を選んだのです。

40代半ばの新人福祉用具相談員がご利用者様から感じた事

介護業界に転職した時にはもう40代半ばで、本当に一から学んでいきましたが、上司や先輩方の力添えのおかげで何とか業務をこなせるようになっていきました。

移乗動作の研修中

ご利用者様がお身体を悪くされる前と後の生活をお聞きしていますと、みなさん「年だから仕方ない」や「病気で以前のように動けないから」とやりたいことを諦めてしまっている方が多く見受けました。
日常の買い物に行けなくなったり、転倒するのが怖いので外に出れなくなったなどのお話しをお聞きすることが多く、福祉用具を利用して少しでも外出ができる様にしてあげたいと思いました。

特に自分の心に刺さったのが、「以前は毎年の夫婦で旅行に出かけていたんだけど、もう行けないね。」とのお言葉でした。
「旅行に行けない」という言葉を聞いた時、自分自身が旅行を好きなのもあり、「どうにかできないか?」、「福祉用具を利用する事で旅行に行く事ができないか?」と考えるようになりました。

「前職の経験を活かし、ご利用者様が再び旅行できるようお手伝いしたい!」

当時の上司にも相談して一つの目標をたてました。
「旅行に行く」というご利用者様の目標をケアプランの中に入れてもらい、そのご利用者様に関わるご家族や介護側のチームでそれを実現させていくという事です。
福祉用具だけではこの目標を達成する事は出来ません。ケアプラン上の目標にして頂き、ご家族やケアマネージャー、リハビリスタッフ等との連携を取って達成に向かっていけるようにしたいのです。

例えば1年後に旅行に行く目標を立てた場合、その為に歩行状態や昇降動作をリハビリで改善していくなどの準備をおこない、私の旅行業や宿泊業の経験や知識、旅行会社(高齢者向けや障害者向けの旅行手配を手掛けている旅行会社もあります)との連携でご利用者様が行ける交通手段・宿泊施設等をご提案する事が可能です。
宿泊施設もたとえお部屋がバリアフリー(ユニバーサルデザイン)になっていたとしても、宿泊施設の共用部分や大浴場・貸し切り風呂などは車いすで通れるのか等も重要なファクターになってきます。

観光地では坂道が多いところもあるので、福祉用具としては電動車いすの活用等もご提案していきたいと考えております。
前職の旅行業・宿泊業の経験・知識に、福祉用具の経験・知識を掛け合わせる事で、ご利用者がまた旅行に行ける事になり、笑顔になってもらいたいと思っております。

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この記事を書いた人
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長谷川幸司
元旅行会社にて航空券予約や営業を担当。亡父がパーキンソン病を発症し、介護ベッド等の福祉用具貸与サービスを利用。福祉用具を利用する事で出来なくなった事が出来る様になり、介助者の負担軽減できる事に感銘し、この業界に転職。他界した両親に親孝行をしきれなかった分、ご利用者様の手助けをしていきたいと思っています!
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