みなさん、こんにちは。
トランスファーサポートチームの山下です。
もう2月になってしまいましたが… 2025年最初のアップライドマガジンとなります。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
私事ですが、昨年10月末に待望の第一子が誕生しました。パパになってから約2か月が経ちましたが、相変わらず親バカ・愛娘にメロメロな私は仕事を頑張りつつ育児にも励んでいます。改めて私を育ててくれた両親の偉大さを感じております。
おめでたいことと言えば、私以外にも同時期にもう一名おめでたい社員がいたような…
この件については改めてご本人から話していただきたいと思います。
さて、今回は約10ヶ月ぶりの「【元介護士が伝えます! 】シリーズ」です。
9月に投稿された、アップライドマガジン「祝!100記事到達記念【これまでにもっとも読まれた記事ベスト5】発表」で私の記事「元介護士が伝えます!介護リフトはなぜ普及しづらいのか」が第4位にランクインしました。
これはひとえに皆さんが弊社やアップライドマガジンにご興味を持っていただけたおかげだと思います。ありがとうございます。
この記事は入社して半年も経っていない2021年9月に書かせていただきました。
それから約3年の間に、様々な施設様にお伺いさせていただきました。その経験から改めて感じたことや新たな気付きがございましたので、続編として皆さんにお伝えできればと思います。
介護リフトは以前と比べて使われている、知られてきてはいるが…
私の入社当時と比べて、介護リフトの相談は増えてきているように感じます。
また、研修や展示会でお会いした方で介護リフトを「使っている」、「知っている」と話される方は増えてきている印象です。
ですが、導入はしているものの「上手く使いこなせていない」「昔一度買ってみたけど今は使っていない」という声も少なからずお聞きします。
このような状況は、普及しているとは言い切れない状況だと思います。
昔から課題は大きくは変わっていない
それでは、なぜ普及していないのか。色々な方にお話を聞くと抱えている課題は以前から大きくは変わっていないように感じます。
この課題については、3年前に投稿した私のアップライドマガジンを読んでいただければと思います。
※マガジンのURL貼る
以前と比べて、介護リフトそのものに対しては抵抗感を持つ方は減ってきているようには感じます。ですが、実際に介護リフトを「使う」ことに対しては躊躇してしまう方は多い印象があります。
新たな取り組みを始めることへの抵抗感
先日、将来的に介護リフトの導入を検討している施設のご担当者様からこんな言葉が聞かれました。
「以前、他の業者に来てもらって、リフトの説明やデモをしてもらったんですけど、その時は前向きなリアクションを現場のスタッフはしてくれるんです。けど、いざ現場にデモ機を置かせてもらったらみんな全く触ったり、使ってくれようとしない。」
また、他の施設様で弊社のデモ機を数日間施設に置かせていただいた時にも、ご担当者様が
「私個人としては使っていった方がいいかとは思うんです。けど、他の職員に話を聞くと、『どうしても今までのやり方(介助方法)が身体に馴染んでいて…』と話していて、あまり使ってくれなかった。」
と話されていました。
両施設ともに、スタッフの方々は介護リフトそのものに対しての抵抗はなかったようですが、介護リフトを使うということに対しては抵抗を感じていたようです。
それではなぜ抵抗感が生まれてしまうのでしょうか。
事故発生のリスクを減らしたい!
あくまでの私個人的な意見ですが、介護現場で働く方々が一番気にされていること。
それは
「ご利用者様に怪我や危険な思いをさせたくない」
ではないでしょうか?
そのためには介助を行う介護スタッフが安心して行える介助方法を選択することになるでしょう。
介護リフトを使ったことがある、実際に介護リフトで吊られてみたことがある方でしたら、人力の移乗介助と比べて、どちらが快適かつ安全なものかはご理解いただけるかと思います。
ですが、初めて介護リフトを見る、使う方にとっては「介護リフト=新たな機器」となり、今までとは異なる介助方法をしなければならないという心理的ハードルが生じます。
このような印象から介護リフトを使うよりも今まで慣れ親しんだ人力による移乗介助の方がうまくやれると感じてしまうことが、介護リフトを使うことに対しての抵抗感に繋がっているのではないでしょうか。
今は当たり前のように使っているスマホ、昔はどうだった?
ちょっとここで介護リフトから話がそれます。
今は多くの方々が使っているスマホですが、スマホがちょうど出始めた頃の印象は皆さんいかかでしたか?(最初からスマホを使っていた方いらっしゃいましたら、わかりづらい例えですいません…)
私はとてもスマホに対して抵抗感がありました。
・文字を入力するボタンが無く、文字の入力に違和感。
・色々調べることが出来るけど、そこまで調べる機会はあまりないのではないか。
等々…
と色々ネガティブな印象を思っていました。
ですが、スマホが普及し始めて、多くの方が使用することになった今となってはいかがでしょうか。
便利な機器で今においてはなくてはならない物になっていませんか?
それはスマホを使い続ける、体感することにより、便利な物と感じるようになったため、このような印象に変化したのではないでしょうか。
大事なのは「リフトを使うこと」ではなく、「何のため、誰のためにリフトを使うのか」
このように便利な機器でも、初めて使う時はどうしても今まで行っていて慣れ親しんだ方法と比べてしまい、新たな取り組みを積極的に取り入れていくまでには至らなくなってしまっているのではないでしょうか。
また、今までの方法が一番良いというわけではないと思います。
ひと昔前では当たり前だった人力での抱え上げる移乗介助。それは手っ取り早くできることかもしれませんが、その一方で、力任せの介助が利用者様に怖い・危ない思いをさせたり、場合によってはベッドや車椅子等にぶつける、転落させてしまうことによる怪我をさせてしまうことにつながっていないでしょうか。
力任せの介助は、介護スタッフの身体にも負担となり、腰痛などのトラブルを引き起こしかねません。痛む腰をかばいながらの無理な動作で、本当に安全な移乗介助ができるとは思えませんし、介護スタッフが体を壊して休職しなければならないとしたら、その余波は施設全体に及びます。
ですからゴールは「介護リフトを使う」ことではないのです。本当のゴールは、リフトを適切に使って、介護スタッフの身体を守りながら、ご利用者様への安全・安心を提供すること。リフトに慣れるまではひと手間かかるかもしれませんが、その手間をかけた分の恩恵はこの先何年も続きます。
ご利用者様、介護スタッフにとって快適な環境作りのお手伝いをします!
少々偉そうなことを言ってしまっているかもしれませんが、過去に介護士として働いていて、昔ながらの人力での移乗介助も介護リフトを使用した移乗介助も経験した私としては、ご利用者様や介護スタッフの皆さんにとって、働きやすい環境作りのために介護リフトをもっと使っていく必要があるのではないかと思います。
弊社独自のサービス、「サザンカ」や「ハジメの一歩」を通じて、介護リフトを使った皆様の働きやすい環境作りのご支援をさせていただければと思います。
もし介護リフトの導入を考えている、将来を見据えて話を聞いてみたいという方がいらっしゃいましたら、ご気軽に弊社までお問い合わせください。
より良いサービスの提供に向けて…
昨年の9月で弊社ウェブサイトが新しくなって丸4年、アップライドマガジンの発行が100号に到達しました。
それに伴い、お客様にアンケートのご回答をお願いさせていただきました。
お忙しい中、ご回答をしていただきました皆様、ご協力ありがとうございました。
アンケートの結果については現在集計中ですので、まとまり次第改めて集計結果のご報告をさせていただきますので、今しばらくお待ちください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回の投稿をお楽しみに…