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介護保険制度を使った住宅改修工事で夫婦の時間を大切に
2024.1.16

こんにちわ。ライフサポートチームの冨永です。
前回は介護保険の給付制度を使い、築60年近いお宅の和式トイレを使いやすい洋式トイレに改修工事をした事例をご紹介しましたが、今回は私の担当するご利用者様でご自宅玄関アプローチの住宅改修工事を行った事例をご紹介させて頂きます。前回の住宅改修の記事はこちらです。
介護保険制度を使い住み慣れた家を安心・安全な環境に

ご高齢夫婦の外出のネックとなっていた玄関アプローチの段差を解消するには?

ご利用者様はご高齢夫婦二人で生活をされている方で、主に旦那様のサポートで車いす生活の奥様を献身的に介護されています。以前は折り畳みのスロープをレンタルされており、通院やお散歩などで外出されるたびに、スロープを設置され段差を解消されていました。しかし、最近では奥様がデイサービスにも通うことになり、外出の機会も増え毎回長さ約150cm重さ約8kgの折り畳みスロープ(長さがあれば意外に重い...^^;)を準備する事が、外出するのが億劫になる事もあるとの事でした。そんな悩みを少しでも軽減できるようにと、旦那様と近くに住む娘様とお話を進めていく中で、既存階段をスロープにする工事を行うことになりました。旦那様の意向で「妻がいつかまた歩けるようになる事も考え、スロープのサイドに手すりも取り付けたい」との強い要望がありました。しかし、介護保険制度上ではスロープ工事のみ申請が通った為、手すりは自費で設置する事となりました。

写真は改修前と改修後になります。本来は上り下りでは使う筋肉の種類も変わり歩行できる方は階段移動の方が楽な場合もある為、階段も設置したいところなのですが玄関までの間口の幅の関係で階段設置は断念となりました。その代わり工事業者と現地調査を行いながら出来る限り勾配を緩やかにし、滑りにくい素材を使用する事を意識しました。

〇旦那様と奥様、お二人のより良い生活環境づくりのお手伝い

完成後、使用状況を旦那様に確認すると、スムーズに外出が出来る事は勿論、外出のたびにスロープを準備する負担とストレスがなくなったとおっしゃられていました。その後はお二人でお散歩に行く回数も以前より増え日々の日課になったとの事で、やはり在宅生活の中で屋内外の動線を安全に確保することが重要だと今回のスロープ工事で再認識させて頂きました。
今回の場合、玄関スロープ設置工事は介護保険制度を利用し工事を行いましたが、ご利用者様の生活環境・ライフスタイルによってはスロープをレンタルする方が良い場合もあります。私たち福祉用具相談員はご利用者様とその悩みに寄り添ってより良いプランニングを行い在宅生活のサポートが出来るよう心がけておりますので、暮らしのお困りごとはぜひお気軽にご相談ください!

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この記事を書いた人 冨永大輔
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元介護職員(デイケアサービス・老人保健施設)でワーカーとして働いていましたが、福祉用具の活用で利用者様・介助者の方の負担が軽減できる事を感銘し転職。ご利用者様の立場に寄り添い用具を仕立てられるように日々精進して参ります!
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