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【マニアックが語る】体験すると忘れられない圧抜き! 皆さん、正しい背抜きの考え方知ってますか?【動画あり】
2022.11.04

みなさんこんにちは!
トランスファーサポートチームの栗原です。
10月5日から開催されていた国際福祉機器展(HCR)2022も無事に終了しました。
たくさんの方々のご来場、誠にありがとうございました!

さて皆さん、昨年の国際福祉機器展(HCR)で撮影して頂いたこんな動画を覚えていますか?

この動画を昨年のHCRで撮影してくださったメンバーが、今年も来場してくださり撮影してくれました!
志垣さん、金子さん、豊原さん、池村さん、毎年ありがとうございますm(_ _)m

そんな動画がこちらです♪

 

今年の日本ケアリフトサービス株式会社のブースでは介護リフトだけではなく、『ケアシート』と『ケアグローブ』を発表しました。
私の担当は初日だけだったはずが、何故か3日間マイクをつけて実演を担当することになりました・・・。
来年は私を売り飛ばした山下さんに担当してもらおうと思います(ぇ

ブースを担当していて改めて感じたことは

『背抜き・圧抜きの重要性・快適さが知られていない』

これにつきます。

 

背抜きではなく、圧抜きという言葉が正しい!!

抱えあげない介護『ノーリフティングケア』を提案するとみなさん特別な介護方法と捉える人が非常に多いです。
もちろん腰痛予防のために不良姿勢を改善したり、新しい福祉用具を導入・定着する必要があります。
しかし、実はみなさんがすでに行っているはずのケアの意味を改めて考え、実践することですぐに効果がでる技術があるのをご存じですか?
それが『背抜き』いや、『圧抜き』なんです。

初任者研修や介護福祉士の資格勉強の中でベッドのギャッジアップ後に背抜きをしましょう、と習ったかと思います。
古くは16年前に私が取得したヘルパー2級の中でも習ったくらい、昔から基礎技術として大切な手法なんです。
ですが、現場で背抜きを丁寧に行っていますよ、という人は少数ではないでしょうか?
今回ブースでヒアリングをしたときも来場者のほとんどの方が背抜きはあまり実践されていなかったり、言葉そのものを忘れている人も・・・
これは背抜きの技法習得のみに気をとられ、その意味の理解が薄れてしまっているからだと考えています。
そのため、動画内でもお願いをしたように利用者役の方は、

『頑張って動かないでいること!』

これを徹底して頂くことが非常に大切です。
だって、実際の利用者様や患者様は動けない人こそベッドのギャッジアップを必要としますよね?
ベッドのギャッジアップって、すごく苦しいので、私たちは無意識に動いてしまうくらい苦しいんです・・・。
ただ上げただけではどんなに姿勢に気をつけても食事はできないんです・・・。
だから、『背抜き』が絶対必要なんです!

ベッドのギャッジアップや車いすのリクライニング、スリングシートでの移乗、これらを行うと必ず『ズレ力』が発生します。
この『ズレ力』は床ずれの原因にもなる非常に不快な刺激になります。
そのため、これらの動作を行ったあとに背抜きを行い圧を取り除くと非常に快適になり、筋緊張の緩和や床ずれの予防になるのです。
つまり、二次障害の予防を図る立派なノーリフティングケアの実践となるのです。

 

引きずらないケアのためにはスライディング系の福祉用具を!!

背抜きは接触している身体を捻ったりおじぎをしたりすることで、接触面と身体を離すことがポイントになります。
そのため、手技でもある程度の効果を得ることはもちろん可能です。
ですが、お尻まわりは骨盤のように重く十分に動かせない箇所があったり、足など重い部分を持ち上げなければなりません。
そこでスライディンググローブが非常に活躍するのです!

動画内でも行っているとおり、身体の各所に『ケアグローブ』を装着して抜き差しすると一気に身体の不快感がなくなります。
是非体験してみたい、という方はアップライドの各社員に声をかけて頂ければいつでもご体験可能です!

ノーリフティングケアは福祉用具を使うことが目的ではありません。
床ずれ予防や緊張緩和、そして不快感を取り除き快適なケアを提供するために介助者、利用者双方にとって何をする必要があるかを考え、実践するために福祉用具が必要になるのです。
スライディングボードやシートは少しずつ現場でも見かけるようになりましたが、グローブはまったくと言っていいほど見かけないかと思います。
ですが、スライディンググローブは一度体験すると印象がガラッと変わる福祉用具の一つです。
是非、正しく体験して頂き、その上でも手技がいいか、それとも福祉用具を用いた引きずらない方法が良いかを見極めて頂ければ幸いです。

 

 

 

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ノーリフティングケア
この記事を書いた人 栗原俊介
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福祉用具一筋15年。福祉用具に関する発信を続けていると「マニアック」と呼ばれるようになりました。趣味のロードバイクは自分の身体でシーティングの効果を実感したいことが始めた動機です。
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